売っても、手元にはほとんど残りませんでした

和歌山市冬野/一戸建て/仲介/ご査定からお引渡しまで約3か月

この事例を載せている理由

「不動産を売れば、まとまったお金が入る」とは限りません。この事例では、売買代金と売却にかかる費用がほぼ同じで、お手元に残ったのはごくわずかでした。それでもご依頼をいただいたのは、お金よりも「手放せること」を望んでおられたからです。良い結果だけを並べても判断の材料にならないため、ご本人のご同意をいただいて掲載しています。

地域和歌山市冬野
物件の種類一戸建て(木造2階建て・昭和61年の建築)
売り方仲介
期間ご査定からお引渡しまで約3か月
相続人2名
相続登記ご相談の時点では未了(お引渡しの日に、売買による登記と同時に申請)
結果売却にかかる費用を差し引くと、お手元に残ったのはごくわずかでした
掲載時点2025年10月(取引は終了しています)

ご相談いただいたとき

相続された和歌山市内の一戸建てについて、お二人の相続人の方からご相談をいただきました。名義は亡くなった方のままで、家の中には家財がそのまま残っていました。

ご希望ははっきりしていて、「高く売りたい」ではなく「手放せたら良い」というものでした。持ち続ければ固定資産税がかかり、家財も建物もそのまま残ります。そこから離れられることが、この方たちにとっての目的でした。

調べて分かったこと

  • 最寄り駅から歩くと25分以上かかる場所で、その地域での取引の水準からすると、売れる金額はあまり高く見込めなかった
  • 家財が家中に残っており、撤去には費用がかかる見込みだった
  • 名義が亡くなった方のままなので、売る前か売買と同時に相続登記が必要だった
  • 建物は昭和61年の建築で、相続した空き家を売ったときの3,000万円の特別控除の要件(昭和56年5月31日以前の建築)には当たらなかった
  • お二人の間で、売ることについての話し合いはついていた

お示しした選択肢

金額は掲載していません。この事例でご説明したのは、「いくらで売れるか」よりも「差し引きで手元にいくら残るか」でした。

項目この事例では
入ってくるお金売買代金と、固定資産税の清算金
売却にかかる費用仲介手数料、家財の撤去費用、契約書の収入印紙代
差し引きほぼ同じ金額で、お手元に残るのはごくわずか
持ち続けた場合固定資産税が毎年かかり、家財と建物はそのまま残ります

相続登記の費用は、この差し引きには入れていません

名義を相続人の方に移す登記の費用は、司法書士との別の契約にかかるものです。そして相続登記は、2024年4月1日から申請が義務になりました。売っても売らなくても、いずれ必要になる手続きです。

そのため当社では、「売ったことで出ていく費用」と「相続の手続きとして必要な費用」を分けてお示ししています。ひとまとめにすると、売却の判断を誤らせてしまうためです。

この計算は、売買契約にご署名いただく前に計算書の形でお出ししました。金額の見込みが変わった時点で計算書を作り直し、あらためて打ち合わせの場を設けています。

選ばれた進め方と、その理由

お二人で話し合われ、お手元にほとんど残らないことを承知のうえで売却を進めるというご判断でした。当社から売却をお勧めしたわけではなく、持ち続けた場合にかかり続けるものと並べてご検討いただいた結果です。

家財の撤去は、所有権を放棄する旨の同意書をいただいたうえで、3日かけて行いました。

進めた手順

ご相談・現地の確認とご査定(担当:ARIA Partners)

家の中の家財の量、建物の傷み、道路との関係を確認し、査定報告書をお出ししました。

差し引きの計算のご提示(担当:ARIA Partners)

売買代金の見込みと、売却にかかる費用を並べ、お手元に残る金額を計算してお示ししました。

買主さまの決定・売買契約(担当:ARIA Partners)

金額の打ち合わせののち、買主さま・売主さまの順にご署名をいただきました。

家財の撤去(担当:協力会社)

同意書をいただいたうえで、3日かけて撤去しました。

相続登記と所有権移転登記(担当:司法書士)

お引渡しの日に、相続登記と売買による登記を同時に申請しました。登記は不動産の売買とは別の契約で、司法書士はお客様が自由にお選びいただけます。

お引渡し・清算(担当:ARIA Partners)

登記の申請と同時に、費用の清算を行いました。

担当者から

相続した不動産のご相談で、いちばん先にお伝えしたいのは「売れる金額」ではなく「差し引きで残る金額」です。金額が小さい物件では、仲介手数料と家財の撤去費用を足すだけで、売買代金に近づくことがあります。

そして、お金が残らないからといって、売る意味がないわけではありません。この事例のように「手放せることそのものに意味がある」という方は少なくありません。持ち続けるかぎり固定資産税はかかり続け、家財も建物もそのまま残り、いずれお子さんの代に引き継がれます。

どちらが良いかはご家庭によって違いますので、当社では売った場合と持ち続けた場合の両方を数字にして並べてお出しするようにしています。見込みだけでも知っておきたい、という段階でお声かけください。

この事例についてのお断り

掲載についてご本人の同意をいただいています。地域は町名まで、物件名・お名前・金額は掲載していません。この事例は、この物件とこのご家族の事情のもとでの結果です。同じ条件でも結果は変わりますので、見込みについてはご相談の際に個別にご説明します。また、すでに取引が終わった事例であり、販売中の物件のご案内ではありません。

相続した不動産、まずは状況をお聞かせください

名義が亡くなった方のままでも、相続人どうしの話し合いがまだでも、ご相談いただけます。
ご相談・査定は無料です。(遠方の物件で現地調査費がかかる場合は、調査前に内容と金額をご案内し、ご承諾をいただいてから実施します)

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