離婚で家・マンションを売るとき

名義、住宅ローン、財産分与。家のことを順に整理します。

当社がお手伝いできること・できないこと

はじめにお伝えしたいこと

当社(株式会社ARIA Partners)は不動産会社です。お手伝いできるのは、家の査定(いくらで売れそうか)、売却の仲介、当社による買取、売るまでの段取りと確認事項の整理です。

財産分与の割合や方法を決めること、相手方との話し合い・交渉、合意書の作成はお受けできません。これらは弁護士の業務、または当事者どうし・家庭裁判所の調停で決めることです。名義を変える登記は司法書士の業務です。

そのうえで、「家がいくらになりそうか」が分からないと、財産分与の話し合いそのものが進まないことがよくあります。話し合いの前に査定だけ取っておく、という使い方もできます。

まず確かめる5つのこと

確かめることどこで分かるか
名義(誰の持ち物か)登記事項証明書(法務局で取れます)。夫婦の共有になっていることもよくあります
住宅ローンの借主と連帯保証人金銭消費貸借契約書、金融機関からの通知
住宅ローンの残高返済予定表、金融機関の残高証明
売れそうな額(査定額)当社の査定(ご相談と査定に費用はいただいていません。遠方の物件で現地調査費がかかる場合は、調査前に内容と金額をご案内し、ご承諾をいただいてから実施します)
いま誰が住んでいるか、これから住むかご家族の事情

とくに、査定額と住宅ローン残高のどちらが大きいかで、取れる道が変わります。

家をどうするか、3つの道

1. 売って、お金で分ける

家を売り、住宅ローンを返したうえで、残ったお金を分ける方法です。分け方は財産分与の取り決めによります。家という分けにくいものがお金になるので、話がまとまりやすいことがあります。売れる額がローン残高を上回っていることが前提です(下回る場合は次の「住宅ローンが残っているとき」)。

2. どちらかが住み続ける

名義を住み続ける人に移す、住宅ローンを住み続ける人に借り換える、などの方法があります。ただし名義を変えても、住宅ローンの借主や連帯保証人は自動では変わりません。家を出た人がローンを払い続ける形にすると、離婚後も返済の関係が続きます。金融機関の承諾が必要なことが多いので、先に借入先へご相談ください。

3. 貸す

家賃収入を返済に充てる考え方です。ただし住宅ローンは、借主が自分で住むことを前提に貸し出されています。住まない家を無断で貸すと、契約違反として一括返済を求められることがあります。貸す前に、金融機関にご相談ください。

住宅ローンが残っているとき

売れる額でローンを返し終えられるなら、売却の代金で返済し、抵当権を消して引き渡します。

売れる額がローン残高より少ない場合(いわゆるオーバーローン)は、そのままでは売ることができません。足りない分を手元のお金で払うか、金融機関の同意を得て売る「任意売却」を検討します。当社では任意売却のご相談もお受けします。当社が担当するのは、査定と売却の仲介、そして金融機関から示された条件(抵当権を外す条件)に沿った売出価格や日程の調整です。残った債務の返済条件については、借主から金融機関へご相談ください。当社は返済条件の交渉は行いません。交渉が必要な場合は弁護士へ、内容や金額によっては認定司法書士へご相談ください。

任意売却をするには、金融機関の同意が必要です。返済が止まる前のほうが、選べる道が多くなります。

名義と登記

財産分与で家の名義を変えるときは、所有権移転の登記をします。登録免許税は、原則として固定資産税評価額の2%です(売買のときの軽減税率は使えません)。登記の申請は司法書士の業務です。

当社と同じビルに、司法書士法人ARIAグループの大阪オフィスがあります。同法人は離婚と不動産のご相談窓口(aria-divorce.com)も開いており、ご希望の場合はご案内できます。当社とは別法人・別の契約・別の費用で、ご依頼は任意です。司法書士はお客様が自由にお選びいただけます。当社は紹介料を受け取っていません。お客様の同意なく、ご相談の内容を同法人にお伝えすることはありません。

売却の流れ

ご相談・査定

名義・ローン残高・住んでいる人をお聞きし、査定額をお示しします。資料だけで出す机上査定もできます。

方針を決める

売るか、どちらかが住み続けるか。財産分与の取り決めとあわせて、ご夫婦(またはそれぞれの代理人)で決めていただきます。

媒介契約・売り出し

共有名義の家を売るには、名義人全員の同意が必要です。売買契約も名義人全員で結びます。

売買契約・お引渡し

代金で住宅ローンを返し、抵当権を消して引き渡します。残ったお金の分け方は、財産分与の取り決めによります。

期限と税金の注意

財産分与を家庭裁判所に申し立てられる期限

財産分与を家庭裁判所に申し立てられるのは、離婚した日の翌日から5年以内です(2026年4月1日の民法改正で、2年から延びました)。ただし、2026年3月31日までに離婚した方は、これまでどおり2年以内です。期限は話し合いそのものを禁じるものではありませんが、まとまらないときの手続きに関わるので、早めに確かめてください。

家を「そのまま」財産分与で渡すとき

家を財産分与で渡すと、税金の上では「その時の時価で売った」と扱われ、値上がりしていれば、渡した側に譲渡所得の税金がかかることがあります。受け取った側には、原則として贈与税はかかりません(分与が多過ぎる場合や、税金を逃れるための離婚と認められる場合は例外です)。

マイホームを売ったときの3,000万円特別控除は、夫婦の間の譲渡には使えません。離婚が成立した後の分与であれば使えることがありますが、分与の時期や、住まなくなってからの期間などで結論が変わります。

家を第三者に売って、代金を分けるとき

売った人(名義人)に、利益が出ていれば譲渡所得の税金がかかります。住んでいた家であれば、要件を満たすと3,000万円特別控除などの特例を使えることがあります。

税金の個別の計算と申告は税理士の業務です。当社では判断いたしません。ご自身の場合は税理士または税務署にご確認ください。

よくあるご質問

夫婦の片方だけで相談してもよいですか?

はい。査定や確認事項の整理は、どちらか一方からのご相談でもお受けします。ただし、共有名義の家を売るには名義人全員の同意が必要で、売買契約も全員で結びます。

相手に知られずに査定してもらえますか?

資料だけで価格を出す机上査定であれば、ご自宅への郵送・訪問や、マンションの管理組合への問い合わせをせずにお出しできます。ただし机上査定は目安で、売却そのものを相手に知られずに進められるという意味ではありません。共有名義の家を売るには、名義人全員が関わります。

離婚が成立する前に売ってもよいですか?

売ること自体はできます。ただし、売った代金の分け方、税金(3,000万円特別控除が使えるかどうかなど)は、離婚の前後で扱いが変わることがあります。財産分与の取り決めは弁護士に、税金は税理士にご確認のうえ、時期を決めてください。

住宅ローンが残っていても査定してもらえますか?

はい。残高と査定額を比べることが、最初の一歩です。残高が上回る場合は、任意売却を含めて考えます。

※制度の最終確認日:2026年10月7日。制度は改正されることがあります。主な参照先:裁判所「財産分与請求調停」/法務省「民法等の一部を改正する法律(父母の離婚後の子の養育に関する見直し)」/国税庁 No.3114 離婚して土地建物などを渡したとき/国税庁 No.4414 離婚して財産をもらったとき/国税庁 No.3302 マイホームを売ったときの特例/国税庁 No.7191 登録免許税の税額表/住宅金融支援機構「返済途中で住宅を他人に譲り渡すとき」

相続した不動産、まずは状況をお聞かせください

名義が亡くなった方のままでも、相続人どうしの話し合いがまだでも、ご相談いただけます。
ご相談・査定は無料です。(遠方の物件で現地調査費がかかる場合は、調査前に内容と金額をご案内し、ご承諾をいただいてから実施します)